かまぼこを買うとだいたい板が付いていますよね?
特に意識もせずに今まで買っていましたが、あの板って何の為にあるのでしょうか?まな板代わり?
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かまぼこ板の役割
かまぼこは、ヒラメ・タイ・スケトウダラなど白身の魚肉をすりつぶして味をつけ、練り上げたあと、長方形の木の板に半月形に塗ったり、す巻きにしたりして蒸してつくります。
下についている板は、半月型に成形するのに役立ちますが、それだけではありません。
蒸し上げたかまぼこは、そのあと冷やされます。
そして、この蒸して冷やす過程での水分の調節が、かまぼこづくりではとても大切とのことです。
板がついていると、かまぼこの余分な水分を吸い取ってくれます。
そのため、かまぼこが腐りにくくなるのです。
製品となって市場に出たのちも、板をとってしまうと鮮度が急速に落ちるといいます。
封を切ったかまぼこを半分残す場合も、板をつけたまま保存したほうが日持ちします。
隠れコラム「かまぼこ板に名前を書いたら表札にぴったり」
板が無い笹かまぼこはどうなの?
かまぼこというと仙台の笹かまぼこも有名ですが、これには板がついていません。
笹かまぼこには茶色い焼き目があるように、蒸したあとで焼いています。
普通のかまぼこと作り方が違い、水分調節が不要なのです。
ちなみに、かまぼこは「蒲鉾」と書きますが、もとは「蒲穂子」とも書きました。
かまぼこがつくられるようになったのは室町時代中頃といわれ、魚のすり身に竹を刺して焼き上げたものでした。
その形が植物のガマの穂に似ていたので、この名がついたといわれます。
ただし、この「魚のすり身に竹を刺して焼き上げたもの」は現在のちくわと同じで、つまり本来はちくわが「かまぼこ」という名前だったのです。
その後、板を使って現在のようなかまぼこがつくられるようになると、こちらが主流となり、かまぼこといえば板つきの半月型をさすようになってしまったのです。
そして、従来の竹を刺して焼いたもののほうは、「ちくわ」(竹輪)と名前を変えることになりました。
結論
かまぼこの板は水分調節のためについていた!