ゆるコラムをご覧の皆さま、学生時代に体育の授業で体力測定を経験したことはありますか?
ほとんどの方が「あるよ、それくらい」と思ったはずです。
その体力測定の中で、体の柔らかさを計測する体前屈測定というものがあったはずですが、前屈してもぜんぜん手が膝下より進まないという身体の硬い人は何人もいたはずです。
体育の授業で柔軟体操を行なった際も、座って開脚しようにも足が全然開かなかった方は多いはずです。
身体の硬い人は、柔らかい人を羨んでしまうものですが、柔らかくなるために「お酢」を飲めば良いと教えられた事はありませんか?
昔からまことしやかに言われているこの方法ですが、実際に効き目はあるのでしょうか?
お酢を飲むと身体が柔らかくなる?
結論から言うと「効果はありません!」
ではなぜこんな噂が広まったのでしょうか?
それは酢の性質からくるイメージだと推測されます。
酢の主成分である酢酸は、カルシウムを溶かす性質があります。
卵を割らずに酢に漬けておくと殻が溶けて、薄皮だけのぷよぷよした卵になるのを何かの実験で見たことがあるかと思います。
卵の殻の主な成分はカルシウムですが、酢酸によって殻のみが溶かされ、あのような面白い現象が起こっています。
隠れコラム「僕はオスです(お酢とかけて)」
では人間の体内ではどうでしょうか?
カルシウムと言えば骨を作る栄養素の1つです。
「酢で体が柔らかくなる」という時は、酢が骨のカルシウム分を溶かして柔らかくすると考えられた…と想像できますが、これは単純すぎる考えです。
その理由は体の柔軟さは骨ではなく、関節や筋肉の柔軟さによって決まるからです。
さらに、飲食で摂取した酢は内臓で分解されるため、骨には作用されません。
そのため、酢を飲んでも体を柔らかくすることはできないのです。
お酢は体の柔軟さには作用しませんが、お酢に含まれるクエン酸には疲労物質である乳酸を分解し、肩こりや腰痛をやわらげる働きがあります。
お酢は適量を摂取すれば身体によいものですので継続的に摂取したいものですね。
結論
お酢を飲んでも身体は柔らかくならないが、健康には良い!