タコといえば8本足で、吸盤で吸い付いて獲物をとらえ、ピンチになったらスミを吐いて目くらましをして逃げる…というイメージを誰しもが持っていると思います。
漫画やゲームに登場するタコのキャラがスミを吐いて、吐かれた人の顔を黒くする描写はよく見かけます。
しかし、タコのスミは黒色で目くらましをしているのかと思いきや、実は違う理由で吐かれていたのです。
その理由とは一体何でしょうか?
タコのスミは嗅覚を攪乱(かくらん)させる
海の中でも地上と同様、弱肉強食の戦いが日々行なわれています。
色々な生き物が天敵に対し、武器を持ったり対策をしています。
タコの場合、一番の天敵はウツボです。
ウツボは潜り漁をする海女さんや漁師にもっとも嫌われている魚の一種でもあり、泳いでいると足にからみついてくることがあります。
鋭い歯に怖い顔、見た目にも嫌われています。
タコがこのウツボに食いつかれてしまうと、スミを吐き出す以外防御の手立てはありません。
しかし、食いつかれた後にスミを出して何か効果があるのでしょうか?
以前は、このスミは目くらましの煙幕と考えられていましたが、その後目くらましではなく、相手の嗅覚を攪乱させる作用があることがわかりました。
足を食われたタコの傷口からはウツボの大好きなタコの強い匂いが出るのですが、その匂いをスミでかき消し、次の攻撃を回避して決定的な攻撃から逃げる事が出来るのです。
ウツボからすればえ?タコの臭いが急にしなくなった?とパニックになると思うのですが、その間に安全な場所へタコは逃げて行くのです。
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結論
タコのスミは目くらましじゃなく、嗅覚に訴えるもの。