同じ日本でも所変われば品変わるように、料理の味付けも地域によって変わります。
特に関東と関西では様々な料理の味付けの根本が変わります。
分かりやすい例を挙げると、関東と関西のうどんやそばの味付けが異なる点です。
それではなぜ味付けに関東風、関西風と特色が出来たのでしょうか?
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関東と関西の味付けについて
醤油や味噌などのように、その土地独特の調味料を使うことで、味が濃い、薄いといった特徴が出てきます。
一般的に、東北や関東地方は味が濃く、関西地方はあっさりで出汁の文化などとよくいわれます。
蕎麦やうどんのつゆの色の濃さで、関東風、関西風などと呼んだりもします。
地域による味の違いは、気候的な理由とともに歴史的な背景もあります。
かつて、日本の中心といえば京の都であり、関東はそこから遠く離れた田舎で、そこに住む人の多くは農業従事者でした。
労働でたくさん汗をかいた体には塩分補給が欠かせません。
そのため、必然的に濃くて塩辛い味付けの料理になったのです。
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一方、都があった関西では貴族文化が栄え、肉体労働以外の仕事につく人も多かったことから、塩分を少なく感じるあっさりとした味付けが定着しました。
醤油の違いについて
関西圏では薄口醤油が良く使われ、関東や東北では濃口醤油が良く使われます。
2つの醤油を比べると、その見た目の色から濃口醤油のほうが塩分が多いと思う人もいるようです。
しかし、この色の違いは醤油をつくる際の醗酵の度合いの差によるもので、薄口は醗酵をおさえるため、濃口よりも多く塩を使っています。
そのため、塩分濃度で比較すると、濃口醤油が16~17%程度なのに対して、薄口醤油は17~18%程度と薄口のほうが塩分濃度が高いのです。
使う量にもよるので単純な比較はできませんが、薄口しょう油を使えば塩分控えめになるというわけではありません。
薄口醤油を使うなら関西風の方が味が濃いのでは?と思われるかもしれませんが、塩分濃度が若干高いだけで、香りやコクは濃口醤油より劣ります。
濃口醤油より薄味に感じやすいので、出汁と合わせて味を整えるのが関西風です。見た目もうすいので素材の色を引き立てる料理に向いています。
結論
関東風、関西風の味付けの違いは歴史に起因する。
ただ、どちらの味付けでも美味しい!