頭部についた発光器を使い、獲物をおびき寄せて食べる深海の魚チョウチンアンコウ。
このチョウチンアンコウのオスの生態が実にユニークですのでご紹介します!
メスに寄生して養ってもらうオス
深海魚のチョウチンアンコウは頭部にある発光器を使って獲物を誘い寄せ、捕食する事で知られています。
餌の少ない深海で生き延びるために、頭部を進化させ、餌を逃さないように口まで大きくなりました。
しかしこれはメスに限ったことで、オスは発光器を持たずメスに養ってもらっています。
ちなみにメスに養ってもらっているのは「オニアンコウ」という種類のオスです。
人間の世界では女性に養ってもらう男をヒモと呼びますが、オニアンコウのヒモ生活は徹底しています。
メスの体に噛み付き融合し、メスの血管から栄養をもらって暮らしているのです。
中には1匹のメスに複数のオスが寄生しているケースもあります。
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雄が提供するのは精子だけ
このような寄生生活はどのようにして始まるのでしょうか?
体長はメスが約10cmでオスは約2cmと、オスはメスよりもだいぶ小さいです。
ですがオスには優れた嗅覚と鋭い歯があります。
オスはメスの放出するフェロモンをかぎつけメスを見つけます。
メスを見つけたオスは、メスの体にかぶりつき、徐々に一体化していきます。
やがて眼と歯は退化して体内からは内臓も消えます。
そしてメスから栄養をもらえるようになったオスは精巣だけを発達させていきます。
最後にはメスの命令によって精子を出すだけのイボになります。
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メスとしては繁殖相手を見つけるのが困難な深海で、雄を呼び寄せて寄生させることで繁殖の機会を逃さず、確実に出産できます。
対するオスは捕食に苦労せず子供を作ることができます。
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結論
アンコウのオスはメスに吸収されるが、究極の愛のカタチかもしれない。